昨日の深夜の「華氏911」日本最速先行オールナイトにいってきました。

0時の会の上映は満員。プレミアでは、マクドナルド社長となった原田社長とライブドア堀江社長などがセレブとして囲み取材。原田社長とひさしぶりに面会する。堀江さん、どこかで見失っちゃいました残念。

映画は、マイケル・ムーアの突撃取材というよりも、ニュース映像の編集でみせる「アトミックカフェ」的な要素が強かった。

議員の息子がイラクに行っているのはたったの一人というデータから、ムーア氏がワシントンDCで出院する議員に「戦争に賛成するなら、あなたの息子から戦争にいかせませんか?」と海兵隊のパンフレットを差し出すシーンに彼のユーモアとメッセージがうかがえる。議員が困惑するシーンは、彼の緻密な計算による「困惑ショット」の醍醐味だ。

エリート層が戦争にいくのではなく、貧困層、しかもアフリカンアメリカンなどが駆り出されている点もしっかりと描かれている。息子をイラクでなくした母親や、イラク捕虜をもてあそぶ米兵などの映像もあり、アピール度がありそうなのだが、全編を通して「ボーリングフォーコロンバイン」ほどの「困惑ショット」のパワーは感じられなかった。

今回は資料映像をどれだけ構成して「ブッシュ」の悪業を見せるかにかけられているので仕方がないが、ムーア氏とのからみは、ほんの一瞬だったのが残念だ。「コロンバイン」で見せたようなチャールトン・ヘストンとの絡みを期待していただけに、ちょっとフラストレーション。

中盤で資料映像に食傷気味になってしまった。オチもいまひとつ落ち切れていないというか、選挙選後のエピソードが付録となるDVD版に期待したい。


田中宇氏の「華氏911とイスラエル」 で指摘があったが、「ネオコン」にも触れることによって公平性が保てたかもしれないが、ムーア監督のシナリオではサウジとブッシュ家とのつながりを描きたいので「ネオコン(ネオコンサバティブ=新保守主義)」は不要だろう。

サウジと関連の深いフランス(カンヌ)の映画祭で最高賞を受賞するのも信じられない結果ではあるが、政治背景のわかる人にはさらに楽しめる映画だろう。もっと調べてみるとおもしろそうだ。

【睡眠指数】★ 
ではあるが、ハイディフィニッションでもなく、CGを駆使しているわけでもなく、予算がふんだんにかけられたわけでもなく、しかもドキュメンタリーの新時代がメジャーになったことに関しては純粋に喜びたい。

この映画を見る前と見た後でのブッシュに票を入れるかどうかの出口調査もやるべきとも思う。
自分で自ら大統領を選べる国だからこそ映画によるプロパガンダも意味をなすことだろう。

11月にネットで無料で流せば、歴史を変えるパワーを秘めることだろう。
こんな突撃ジャーナリストの突破口を開けてくれたマイケル・ムーア監督に感謝したい。

次回作では、もっと「困惑ショット」で、世界の問題点を困らせてほしい!


ボウリング・フォー・コロンバイン