そして、翌日、堀江は、小泉に電話をかけ、ある重大な選択を切り出した。

「小泉さん、出馬はしますが、自分の力で亀井さんに挑戦させてもらえませんか?」
「それは、どういう意味ですか?」
「ボクは無所属で勝負したいんです」

小泉の眉間が一瞬せばまった。

「わからないなぁ…」
「自民党の流れの刺客ではなく、真っ向から勝負したいんです。
今のボクなら、選挙にこない人たちもきっと巻き込めます」

「自民党で戦おうじゃないか!それでなければ意味がない」

「じゃあ、総務大臣のポストを必ず、用意していただけるんですね」

小泉は、堀江の交渉の上手さを認めた。

「それは確約はできない。組閣はそんな簡単なものじゃないんだ」

「では、無所属でいかせてください。御党にもプラスになるはずです。
それとも、ボクにまで刺客をとばしますか?」

「いや、そこまでは、しない、亀井の刺客は君で十分だと思う」

堀江は電話を切った後、実質ナンバー2の宮内にひっそりと打ち明けた。

「本当のボクの狙いはこれなんだ」

堀江が宮内に見せた、パソコンのディスプレイには、

IT新党(仮)結成案 マニュフェスト 

という文字がパワーポイントで示されていた。

宮内は、堀江の壮大な思惑をどう具体的に実現すればいいのかと、
自分の頭の中の計算機にスイッチを入れた…。